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設備と金と人情と三つ揃った
『ゆたか海の駅』

回航時のトラブルでお世話になりました

「ゆたか海の駅に預けて一端別府に帰る」
彼としては 初めての回航中断
次の回航出航の日程が近いのと伊予灘の天候回復が期待できない
一番の理由は機走対地3ノット---


3月11日 直行便のサンフラワーに大分から乗船
翌日 岸和田に到着 出港準備
13日 N君と合流 出航
明石海峡通過後 エンジン不調
「エンジンが息をして 回転が上下 ヒートでは無い」
「対地5ノット 小豆島へ向かう 20時入港予定」
その後 小豆島北東でエンジン停止 帆走
14日 4時 草壁入港
現地鉄工所に修理を依頼する。

「ヘッドガスケットの破損で15日には修理完了」
ところが ヘッドガスケット交換後も不調
「エンジンは始動するが回転が上がらない ガラガラ異音がする」
ヘッドガスケット? その状況判断に同意はしないが遠隔地では手は打てない
過去の修理例からヨット補機のYAがガスケット破損での症状ではないが
現地の修理業者に委ねるしかない
後日 判明したことだが クランクピンメタルの焼損が原因
これは エンジン屋ならばシリンダーヘッドを取り外せはすぐに判断出来る故障
結局 小豆島での修理はあきらめて 帆走で高松入港を指示

別府の同型艇で採寸し船外機ブラケットの製作を鉄工所に依頼
3月17日 未明の宇和島フェリーで八幡浜上陸
9時 高松ヨットハーバーで西山氏と合流 ブラケットを取付 船外機をセットする
ガソリンと2stオイル 食料を調達 西山氏なじみの 美味しい味噌汁の店で昼食
体調いまいちの彼を心配しつつ 別府への帰路に着く。

高松を出航後 瀬戸内の汐に乗り 大崎下島−ゆたか海の駅に到着
「やっとられんゾ!対地3ノットやゾ! とにかく一端引き上げる!」

拡大画像1   拡大画像2   拡大画像3

「それじゃ− 行ってくるゾ! 宜しく!」
回航の疲れを癒す間もなく HTBから出航
お得意の沖縄航路。

タフな西山氏の出航を見送り 大崎下島へとフェリーに乗る
回航用品と工具一式 予備部品 詰め込んだスーツケースは重たい
八幡浜からJR特急で松山乗り継ぎ 今治下車
TAXで今治港へ
待合室で島周りの渡船を待つ

港内奥にヨットが舫っている

病院船は始めて見る

来島海峡大橋をくぐって航路を横断 
岡村島で上陸

岡村島フェリー乗り場 桟橋

待合所でTAXを依頼するが 当然車両は少ない
数分後 TAX会社の事務員さん?が自家用車で迎えに来てくれた
「地元の祭りで出払って車が無い 自家用車で送るヨ」
瀬戸内美人の奥様が ゆたか海の駅まで送ってくれた ありがたい
この奥様の娘さんは 海の駅の社員 Wでラッキー
現地到着13時 作業に掛かる。

ゆたか海の駅はその後全国各地に展開した海の駅の元祖
繋留費用は無料 ありがたい
ポンツーンもマリーナ並みの設備 すばらしい
なにより スタッフの皆さんはとっても優しく暖かい
食堂に集まる地元の人も気さく

さて エンジンに取り掛かる
セルモーターを外しサイドカバーを開ける
シリンダーヘッドを外す
クランクを回すがピストンが上死点まで上がらない
コンロットのピンメタルを外す
焼け付きで脱落している
当然クランクは損傷 修復は困難
通常エンジンの分解をする場合 先ずドレーンコックから内部の海水を抜くのだが
このエンジンのコックは膠着して外した形跡は無い
小豆島の業者はダイレクトにヘッドを外した結果海水がシリンダーに流入
その結果ガスケット破損と判断したのでは無かろうか お粗末である
原因は判明したが それ以上の作業は現地では出来ない
船外機のガソリンを補給し出航に備える
事務所で天気予報と潮汐を確認
2〜3日間 伊予灘は渡れそうに無い
出航を断念し 引き続きの繋留をお願いして 最終便のフェリーに乗る

今治港前のバスターミナルから福山行きの高速バスに飛び乗る
福山駅からは のぞみ 小倉乗り継ぎで別府まで
快適なJRの旅は 経費も掛かる
22時帰着
西瀬戸一周の一人旅も楽しいものだ。

 
HTBを出航したYAMAHA26Cは奄美海域で苦しみつつログを重ねる
西山氏の健康がやや心配。 

ゆたか海の駅に居座ったYAMAHA25MK−U
今回は充分な工具と部品を持ち込むために車両を持ち込む
夜中に出発し2号線を長距離トラックに引っ張られひた走る
仮眠の後朝の呉に到着 開店直後のモールでコーヒーブレイク
遠回りをして音戸の瀬戸から 安芸灘大橋で下蒲刈島
上蒲刈島には恋が浜海水浴場が有る
時間待ちの間 足を伸ばす
白いビーチと豊かな緑 宿泊設備や桟橋も完備したリゾート
さすが広島県。

13:30発のフェリーで大浦港出航
15分の船旅 豊島で下船
再び ゆたか海の駅でお世話になる

早速 クランクの修正 コンロットの組み付け
焼損したクランクとメタルのクリアランスは予想以上に大きく
エンジン再生は断念し 深夜の出航に備え準備に掛かる
19時のフェリーで車両を送り出し 大長港(おちょう)前の食堂で生ビール×2
NHKの天気予報を見てから オイルの臭いが充満したバースで仮眠に入った。



もよおして 目覚めると 2時
夜半の引き潮に乗って出航する予定だった
あわてて出航し北条沖に針路を取る

朝焼けの瀬戸内海

緊張から解放される一瞬

7時 松山沖 既に上げ潮に替っている
微風 船外機の5馬力が頼り

13時 伊予長浜入港
ガソリン 25リットル
ローソンで食料
長浜出航後 別府に針路を取るが
搭載燃料に余裕が無い
対地3ノットで速吸瀬戸の引き潮に引っ張られると
逃げられない
三机港に針路変更
その直後 三机の山越の吹き出し
強烈なブロー
3海里の距離に2時間
18時三机入港 ガソリン10リットル
裏通りの食堂で「何か食べさして?」とお願いする
冷奴にビール チャンポン 美味しい!

伊予長浜港 本船岸壁は上陸に苦労 GSまで50m
三机港のランドマーク 役場ビルを目印 繋留場所は奥 GS前

夕暮れの岸壁では おばあちゃんが魚釣り
(^^♪と楽しそう
一日の終わりはこんな景色が良い。

5月23日 5時 三机 出航
穏やかな別府湾に入る
16時 新若草ポンツーンに舫う。

仮付けのST1000 予備バッテリー チャートはC−map
焼け付いたクランク メタルとコンロット 修理完了 ヤンマーYA
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