『クンピーラ』 YAMAHA35CK

免許取得から初航海まで

四月はじめのある日のこと
久しぶりに 朝早く出発して秘湯めぐりのドライブ
九重ICから宝泉寺を過ぎて熊本県にはいる 
黒川から満願寺を通過
肥後小国で一休み 小国ソバ街道の細い里道に入り込む
霧雨に濡れた山々の緑と道端の白や薄黄色の可憐な花々に
助手席の○○の表情も期待を抱かせる
何処の民宿の家族風呂にしょうか?ーーー
マナーモードの携帯がポケットで震える
受信状態の悪い山中で とぎれときれの相手は
ボートユーザーのN氏 道の駅まで戻り 連絡を取り直す
N氏:取引先のDrが船舶免許を取りたがっているが
自宅で個人教授が条件  船舶免許といえば 私の恩師T先生
早速 Yマリンのアキラ社長を通じて 至急のコンタクトをお願いする
性急な要請にT先生は対応し 夕方の電話ではレッスンスケジュールを知る
ご存知のように 近年の医療制度の変更で(否定や批判では有りません)
開業 勤務を問わず もともとの多忙さは超多忙に成ったようですね
そんな環境の人には個人教授は有効な手段 短期取得も可能ですよ
さて 秘湯ドライブは満願寺外れの落ち着いた民宿
霧雨の露天風呂で○○も満足です 期待できるよね普通。

T先生から連絡を戴いたのは6月のはじめ
免許を取得したDrから 今後の相談をしたい とのご意向で早速同行する
医学生時代に琵琶湖でセーリングのキャリアを持つDr
自分の艇でセーリングが 予てからの夢
夢の実現へのサポートを約束 
カタログや現艇でターゲットを絞り込み 各地の信頼できるネットワークとコンタクト
Drの同意を得て 下見と買付に深夜のフェリーに乗り込む

6月27日 明石大橋から湾岸線経由で第二候補の泉大津に到着
KMテックは急な下見にも対応
結論を保留して新名神高速で三重県津市 河芸マリーナに到着
待機していた担当のY氏が駆け寄って
「オーナー様が 手放せないと 言い出したよ 困った!」
確かに 困った そのために長距離走って来たのに
とにかく 艇で挨拶をする
こういう場合のオーナー心理は良く理解出来る
思い入れの多い艇 共に荒海を越えてきた歴史 そして現在の環境
一歩艇に乗り込むと その瞬間に解るものも有る
《なるほど この人はこの艇と 離れないな》 と納得
お礼と挨拶を残して 16:00 再び新名神に乗る

さ〜てと 別府は遠いぞ
夜走りで途中の高速パーキングで仮眠をとるか?
明石 姫路あたりのビジネスで休むか?
『それなら 京都で 泊まろうぜ!』
同行した 西山君の提案は実に合理性があった
(1) 京都到着予定 18:00 夕刻である
(2) 昨夜からのドライブに因る疲労
(3) 平日で空室は有る
(4) 食事が旨い
(5) 京都の地理に明るい=西山君の出身校
(6) 夜の京都の魅力
はーい (6)番で決定! 同乗の○○さん
速攻 繁華街に近い著名なビジネスホテルに予約を入れて
京都東から市内に向かう。

「サンルート」でシャワーを浴びて 早速川原町に出掛ける
さすが京都!
路地裏まで若者が溢れる 別府の花火大会よりも多い人出 平日の宵ですよ!
暖簾をくぐって お店に入る 路地角のこじんまりしたお店のカウンターに 
京都のお晩菜が並んでいる 伏見のお酒も美味しい
飲み干して夜の鴨川縁を散歩する ここも人出が多い
この時期の風情 川岸の縁台には浴衣姿の美人が涼を楽しんでいる

西山君のおすすめの喫茶店
この老舗のウインナーコーヒー
香りも味も雰囲気も素敵

八坂神社で厄払いの祈念
TAXで祇園を廻ってホテルに戻った。

6月28日 ホテルモーニングを済ませチェックアウト
琵琶湖マリーナに向かう
「MUGEN」オーナーYU氏は度々出張で大分に来るが やはりヨットマンの性
マストの林を見かけて別府のハーバーへ
そんな縁で 昨日のうちに連絡を取った
今日は朝からレースでコミッティーをする とのことである
準備で多忙なYU氏に挨拶
「MUGEN」=YAMAHA31S の戦績は秀でている(KAZI誌参照)
乗船を進められたが 残念なながら今日の日程ではと あきらめる

リクエストで嵐山へ
渡月橋観光
おみやげを買って 橋を望む老舗のソバを楽しみ
新西宮ヨットハーバー経由で帰路に着く
23:30 別府到着 ご苦労でした。

6月29日 Drに報告 第二候補と本格的な交渉に取り掛かる旨 了承を確認
取引条件の確定交渉をする。

7月5日 02:00 回航資材 工具 部品を積み込んで出発
11:00泉大津到着 
繋留地からマリーナに艇の回航
取引を済ませて エンジン整備
3GM30Fの排気マニホールドを外し
排気エルボ取付ボルトの折れ込みを
逆タップで抜き取りGKを交換
LOパイプも交換
エンジンの点検 オイル補給etc
いつもながら現地現場作業はつらい
不足用品の調達は近くのホームセンター
食事は近くのモール
19:00 準備完了 温泉センターで
一日の汚れを流す
回航担当の西山君はこの施設で宿泊
私と○○ ホットな二人は別のホテルへ
ほんとにホットなエンジンBOXでしたよ。

7月6日 11:00 忠岡マリーナ出航
陸上班はJCI大阪支部へ走る
名義変更と航海区域変更を大阪湾を出る前に完了する
こんな事務処理も事前にJCI大分支部でアドバイスを受け
スムーズに運ぶこつです。
16:00 「くんぴーら」は明石港に入港 西山君をピックアップ
いったん別府に戻る。

7月8日 明石出航 高松入港
高松県営ヨットハーバーには
新しいビジターポンツーンが設置
シンプルな設備でもビジターは喜ぶ

7月10日 別府到着
引渡し前の整理と掃除

7月11日 引渡し 各部の説明 テストセーリング 西山君が担当する

ライフジャケットはハーネス付き
オーナーと ご子息の分です

お神酒でこれからのヨットライフの
安航を祈願

念願の艇です
親子で楽しむよ〜!!

8月9日 引渡し後 初セーリング
ミズン→メイン→ジブ フルセールで快走

船名は

です
よろしくお願いします